4時間の作業が消えた日:ジェンスパーク(Genspark)開発の教訓と完全復旧マニュアル
📑 目次
はじめに:悪夢の瞬間
2024年10月のある日、私はジェンスパーク(Genspark)で占いサイトの大幅なリファクタリングを行っていました。4時間かけて、コンポーネントの再構成、API設計の見直し、データベーススキーマの変更を完了。あとは最終確認だけ、という段階でした。
そのとき、ジェンスパーク(Genspark)のチャット画面が突然フリーズ。ページをリロードすると...会話履歴が完全に消失していました。
この記事では、AIツールの突然の停止から身を守るための教訓と、万が一データが消えた場合の完全復旧マニュアルを解説します。
事件のタイムライン:何が起こったのか
リファクタリング作業開始。既存のコードベースを大幅に改修する計画。
コンポーネント構造の再設計完了。ジェンスパーク(Genspark)が新しいファイル構成を提案。
API設計の見直し完了。RESTful設計に統一し、エンドポイントを整理。
データベーススキーマ変更完了。正規化を進め、パフォーマンス改善。
最終確認中、ジェンスパーク(Genspark)に「これまでの変更をまとめてください」と依頼。
チャット画面がフリーズ。応答がなくなり、画面が固まる。
ページをリロード。会話履歴が完全に消失。4時間の作業記録が全て消える。
パニック状態。何が失われたのか、どこから復旧すべきか混乱。
失われたもの:4時間の内訳
消失したデータの詳細
- 会話履歴(全て)
- 設計の議論内容
- 技術的な意思決定の理由
- 試行錯誤の履歴
- 生成されたコード
- 新しいコンポーネント(約10ファイル)
- API実装(約5エンドポイント)
- データベースマイグレーションスクリプト
- 設計ドキュメント
- 新しいディレクトリ構成図
- API設計書の改訂版
- データベーススキーマ図
- デバッグ情報
- 発見したバグとその修正方法
- パフォーマンス改善の記録
金銭的損失の試算
フリーランス開発者として、時給5,000円で計算すると:
- 消失した作業時間:4時間
- 直接的損失:20,000円
- 復旧作業時間:2時間
- 追加損失:10,000円
- 合計損失:30,000円
原因分析:なぜデータは消えたのか
原因1:コンテキストウィンドウのオーバーフロー
4時間の連続使用で、コンテキストウィンドウが限界に達した可能性があります。GPT-4の128kトークンを超えると、システムが不安定になります。
原因2:サーバーエラー
ジェンスパーク(Genspark)側のサーバーで一時的な障害が発生し、セッションデータが失われた可能性があります。
原因3:ブラウザのメモリ不足
長時間の使用でブラウザのメモリが逼迫し、JavaScriptが停止した可能性があります。
根本原因:バックアップの欠如
しかし、真の原因は私自身のバックアップ不足です。以下の対策を怠っていました:
- 定期的なAIドライブへの保存
- 重要なコードのローカル保存
- チャット画面の定期移行
緊急対応:最初の30分でやったこと
ステップ1:冷静になる(5分)
パニックに陥りそうでしたが、まず深呼吸。感情的に行動すると、さらに悪化させる可能性があります。
ステップ2:何が残っているか確認(10分)
- ローカルのコードベース:変更前の状態で残っている
- AIドライブ:古い仕様書は残っている
- Gitコミット履歴:最後のコミットは昨日
- メモアプリ:作業開始時の大まかなTO DOリストあり
ステップ3:記憶に頼って記録(15分)
記憶が新しいうちに、手元のメモアプリに以下を書き出しました:
緊急メモの内容
- 変更したファイル名のリスト
- 新しいAPI設計の概要
- データベースの主要な変更点
- 重要な意思決定(なぜその設計にしたのか)
復旧作業:どこまで取り戻せたか
復旧レベル1:記憶ベース(30%復旧)
緊急メモをもとに、記憶を頼りに再実装。しかし、細かい実装は思い出せず、約30%しか復元できませんでした。
復旧レベル2:AIに再生成依頼(60%復旧)
新しいチャット画面で、古い仕様書と緊急メモをもとに、ジェンスパーク(Genspark)に再度生成を依頼。しかし、前回と異なる実装が生成され、品質が低下。
復旧レベル3:手動修正(90%復旧)
AIの出力を手動で修正し、記憶と照らし合わせながら仕上げ。最終的に約90%を復旧しましたが、完全には戻りませんでした。
復旧にかかった時間
- 緊急対応:30分
- 再実装:2時間
- 検証・修正:1時間
- 合計:3.5時間
✅ 復旧率の内訳
- コード:95%復旧(AIの再生成で大部分をカバー)
- 設計ドキュメント:80%復旧(記憶と推測で補完)
- 意思決定の経緯:50%復旧(「なぜそうしたか」は大部分が失われた)
- デバッグ情報:30%復旧(同じバグを再発見する羽目に)
7つの教訓:二度と繰り返さないために
完全予防策:システム構築ガイド
予防策1:自動保存システム
3-2-1ルールに基づいたバックアップ体制:
- オリジナル:AIドライブ
- コピー1:ローカルPC(Google Driveで自動同期)
- コピー2:Gitリポジトリ(GitHub)
予防策2:作業記録テンプレート
毎回の作業開始時に、以下のテンプレートをAIドライブに作成:
作業記録テンプレート
# 作業記録 - [日付]
## 目標
- [今日やること]
## 変更ファイル
- [ファイル名とその変更内容]
## 意思決定
- [なぜその実装にしたか]
## 次のタスク
- [明日やること]
予防策3:チャット移行チェックリスト
2時間ごとに以下を実行:
- 現在の作業内容をAIドライブに保存
- 重要なコードをローカルにコピー
- Gitにコミット
- 新しいチャット画面に移行
- AIドライブから情報を読み込み
予防策4:タイマー活用
スマホやPCのタイマーを15分に設定。アラームが鳴ったら必ず保存。
まとめ:データ保護は「保険」ではなく「必須」
4時間の作業消失は、私のAI開発キャリアで最も痛い経験の一つでした。しかし、この経験から学んだ教訓は計り知れません。
- データ消失は起こる:「まさか」ではなく「いつか」起こる
- 予防が最善:復旧は時間とコストがかかる
- 3-2-1ルール:3箇所、2つのメディア、1つはオフサイト
- 定期保存の習慣化:15分ごと、タイマー活用
- チャット移行:1〜2時間ごとに新チャット
- 意思決定の記録:「なぜ」も保存する
- 緊急対応の準備:冷静に、記憶に頼って記録
次のステップとして、自動バックアップシステムの構築や、チャット画面フリーズの予兆も学んで、万全の体制を整えてください。
参考リンク: