📅 2026年1月30日 📁 AI開発実践 👀 0 views 🏷️ #ジェンスパーク #AI開発 #プロンプト術

ジェンスパーク(Genspark)の「指示忘れ」対策:Claudeに復唱させてミスを防ぐ実践術

目次

はじめに

ジェンスパーク(Genspark)でWebアプリを開発していると、こんな経験はありませんか?

  • 「さっきデプロイ手順を説明したのに、また聞いてくる」
  • 「重要な設定を伝えたはずなのに、次の会話では忘れている」
  • 「毎回同じ注意事項を繰り返すのが面倒」

この問題は、AIのコンテキストウィンドウの限界長期記憶の不足が原因です。

本記事では、Claudeモデルに「復唱」を義務付けることで、指示忘れを劇的に減らす実践的なプロンプト術を紹介します。

AIの「指示忘れ」問題とは

コンテキストウィンドウの限界

LLM(大規模言語モデル)は、一度に処理できる情報量(コンテキストウィンドウ)に限界があります。

  • Gemini 2.0 Flash Thinking:約32,000トークン
  • Claude 3.5 Sonnet:約200,000トークン

しかし、会話が長くなると、古い情報は優先度が下がり、事実上「忘れられる」のです。

開発現場での具体例

私が実際に遭遇した「指示忘れ」の例:

  1. デプロイ手順の失念:「メールアドレスとAPIキーでCloudflareにアクセスして」と伝えたのに、次回デプロイ時には別の方法を試みる
  2. 命名規則の無視:「全角括弧は使わず、半角括弧を使う」と指示したのに、数回後には全角に戻る
  3. 重要事項の見落とし:「修正前に必ずバックアップを取る」と念押ししたのに、いきなり修正を実行
  4. 復唱したのに実行しない:「〇〇の手順で実施する」と復唱してくれたのに、実際には別の方法で実行してしまう

つまり、復唱だけでは不十分で、理解して実行することまで明示する必要があります。

解決策:復唱プロンプトの導入

「復唱」の威力

人間同士のコミュニケーションでも、重要事項は復唱して確認します。これをAIにも適用します。

実際のプロンプト例

重要:クラウドフレアにはメールアドレスとAPIキーでアクセスしてください。
アクセス情報はAPI認証情報フォルダにあります。

重要:重要事項の復唱をしてください。復唱するだけでなく、内容を理解し、実施してください。
復唱しなかったら忘れているものとみなします。

復唱プロンプトの効果

このプロンプトを導入した結果:

  • ✅ デプロイ手順のミスが激減
  • ✅ 重要な設定を忘れなくなった
  • ✅ 会話の冒頭でAIが「理解した内容」を明示してくれる
  • ✅ 復唱したことを実際に実行してくれるようになった

なぜ「理解し、実施してください」が重要なのか

当初は「復唱してください」だけでしたが、復唱したのに実行しないケースが頻発しました。

例:

私:「メールアドレスとAPIキーでCloudflareにアクセスしてください」

AI:「承知しました。メールアドレスとAPIキーでアクセスします」(復唱)

実際:API TOKENを使おうとする(復唱したのに実行しない)

この問題を防ぐため、「内容を理解し、実施してください」を追加することで、AIに実行責任を明示しました。

なぜClaudeに復唱が有効なのか

LLMの「注意機構」の特性

LLMは、最近の発言強調された情報に高い注意を払います。

「復唱してください」という指示により、AIは該当情報を自分の発言として再出力します。これにより:

  1. 情報が会話履歴の最新位置に移動
  2. AIの内部表現で強化される
  3. 次回の応答時に参照されやすくなる

Claudeの特性との相性

Claude 3.5 Sonnetは、指示に忠実文脈理解に優れる特性があります。

復唱指示を与えると、確実に復唱してくれるため、コンテキスト維持に最適です。

さらに、「理解し、実施してください」を追加することで、AIは復唱内容を行動指針として認識し、実際の実行時にも参照してくれます。

履歴蓄積戦略との相乗効果

以前の記事で紹介した「履歴蓄積戦略」(詳細はこちら)と組み合わせると、さらに効果的です。

二段構えの記憶システム

手法 効果 対象
復唱プロンプト 短期記憶の強化 現在の会話中の重要事項
履歴蓄積戦略 長期記憶の補完 過去の会話全体の記録

実践例:デプロイ手順の確実な実行

  1. 初回:「Cloudflareへのアクセス方法」を説明し、復唱させる
  2. 品質チェック:履歴蓄積システムに記録
  3. 次回デプロイ:履歴から過去の手順を参照し、復唱で再確認

デプロイ失敗率が激減

まとめ

復唱プロンプトの4大メリット

  1. コンテキスト維持:重要情報が会話の最新位置に移動
  2. ミス予防:AIが「理解した内容」を明示してくれる
  3. 実行保証:復唱したことを実際に実行してくれる
  4. 効率化:「何度も言わせるな」問題が解消

今すぐ使えるテンプレート

重要:[ここに重要事項を記載]

重要:重要事項の復唱をしてください。復唱するだけでなく、内容を理解し、実施してください。
復唱しなかったら忘れているものとみなします。

復唱の副次的な効果

復唱の利点は、AIの物忘れ防止だけではありません。以下のような副次的な効果もあります:

1. ハルシネーションの可視化

本来ユーザー側が知ることができなかった、ハルシネーションの影響を可視化できます。

復唱を使用していると、AIが段々復唱内容を要約してきたり、削除してきたりするのが確認できます。AIが忘れているか、忘れそうかなど、大体予想がつくようになることも復唱の効果です。

2. 簡潔な指摘が可能

復唱内容を実施していなかったとき、「復唱を確認してください」の一言で済むようになります。

長々と説明し直す必要がなく、AIに復唱内容を参照させるだけで修正を促せます。

3. 簡単な記憶の再生

復唱が行われなかったとき、前の復唱をコピペすれば、簡単に思い出させられるます。

重要な指示を再度タイピングする手間が省け、効率的に作業を進められます。

次のステップ

このテクニックを使って、ジェンスパーク(Genspark)での開発をさらに効率化しましょう!

AIの性能が進化すれば、こんなことが必要にならなくなるかもしれませんが、あと数年はAIの物忘れとうまく付き合っていくことが必要になりそうです。


参考リンク

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